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第45回西日本小・中学生アイスホッケー競技大会

2019年4月1日~3日、大阪プールスケートリンクにて第45回西日本大会が開催されました。

この大会は、東海ブロック、近畿ブロック、中国・四国ブロック、九州ブロックの各ブロックから選ばれた小学生16チームと中学生8チームが西日本ナンバー1を賭けて戦います。ジェッツJr.は小学生のみ出場。小学生は2016年に準優勝していますが、優勝はなく、昨年と一昨年は1回戦で敗退しています。

今シーズンは、チームの主力メンバーを固定し、練習試合を含めた対外試合を増やしてこの大会に備えてきました。

1回戦の対戦相手は福岡スターズジュニア。九州のチームとは対戦することがほとんどないため、情報がない状態。試合前の練習を注視、人数は少ないが、動きのいい選手が2~3人いる。タイトなゲームになる予感がした。

第1ピリオド、00:58にペナルティ。いきなりのキル・プレーだが丁寧に守りきる。立ち上がり少し硬さがあったが徐々に動きが良くなりスコアリングチャンスもあったが無得点。福岡のエース#89も抑えて0-0で第1ピリオド終了。

第2ピリオド、16:33に福岡のエース#89がペナルティ。パワー・プレイは直前に時間をかけて練習した。PP用スペシャルセットに期待したが練習のようにはいかず、見せ場も作れずチャンスを逃す。双方とも決め手を欠く展開、両GKの好守もあり一進一退の攻防が続くなか、20:22にエースFW#4がペナルティ、その直後20:31にも#24がペナルティを犯し3対5の大ピンチ。内側で我慢して、近くからフリーでシュートを打たれないようにコンパクトにDF3人とGKで懸命に守り大ピンチを無失点で乗り切る。「ピンチの後にチャンスあり!」といきたいが、4分間近くの守りでDF3人は疲れている。FWに頑張ってもらいたいところ。ただ、この試合は最初からフォア・チェックが甘い。福岡は人数が少ないこともあり、DFのポジションが全体に低い。このためAZ深くのルーズ・パックを先に奪われることが多いのは仕方がないが、諦めずに走って、相手DFにプレッシャーをかけ、ミスを誘いたいところが、諦めが早く、スピードを緩めて中途半端なポジションで見てしまっており、難なくパスやドライブを許している。不安は的中、足で追いついて体を寄せられないため、どうしても手が出てしまう。25:04にホールディングのペナルティを侵す。試合は半分を過ぎたところで苦しい時間帯。福岡は先程の5対3のPPの反省からかゴール前に一人で持ち込まず、DFを使ってパスを回そうとしている。そのDF間のパスを狙っていたのかFW#4がパスをカットしブレイク・アウェー。落ち着いてゴールを決めて苦しい状況の中で先制点を奪う。思わぬPKゴールにベンチが沸き立つ。「キル・プレーはまだ1分40秒ある。浮かれずにしっかり守れ。」と指示を飛ばす。その後のキル・プレーは守り切ったが、第2ピリオドも残り2分を切った28:12に福岡のエース#89にゴールを奪われる。DZのコーナー付近でルーズパックを拾いゴールに向かってきた#89に対してDFが見てしまい距離を詰められなかった。見事な肩口へのゴール。止められない。試合は振り出しに戻り1-1で第2ピリオド終了。

第3ピリオド、立ち上がり5分間は慎重にゲームを進めながらもゴールを奪い、優位に試合を進めたいところだが、33:55 福岡#23のパスにゴール前のDFのスティックがわずかに届かず、福岡#9にパスが渡り、落ち着いてGKをかわしてゴールを決められる。勝ち越しは許したが時間はまだ12分ある。「仕方がない。切り替えろ。」とベンチから声を掛ける。この試合の最初から感じていた不安、スピード感が感じられない。緊張したゲーム展開は思った以上に体力を削っていく。少しずつパックに対する反応が遅れ、パックキャリヤーに対する詰めが甘くなってきている。35:12 福岡#25がほぼゴール正面のミドル・レンジからシュート。強いシュートではないが、下がっていたDFの足元を抜けてゴール・ポストの内側に当たってゴールに滑り込んだ。2点差、この失点は大きい。なんということはないシュートだっただけにダメージが大きい。残り10分弱、力の差はない。「焦るな。前を向け。1点取れば流れが変わる。」と選手に激を飛ばす。しかし、やはり気持ちは焦るのだろう、37:14と37:31に立て続けにペナルティを犯し3-5のキル・プレーとなる。守り切れば5on5で5分余は戦える。GK#39とDF#9・#87とFW#4に頑張ってもらうしかない。4人は落ち着いて守り切り得点を与えない。まだチャンスはある。ここまでPKが多く、スペシャルセットのメンバーを酷使しているが、頑張ってもらうしかない。攻め続けるがゴールを奪えない。残り時間2分を切った。GKをベンチに上げての6人攻撃のタイミングを考えていた43:35 キャプテン#7がこぼれ球を押し込み意地のゴール。1点差、残り1分25秒、この大会はタイムアウトがない。氷上のプレイヤーに「AZコーナーまでキープしろ!」と大声で指示するも持ち込めない。ようやくGKをベンチに上げての6人攻撃に入れたのは44:34、残り時間わずか26秒、時間が過ぎていく、タイム・アップ(涙)

6年生にとっては最後の西日本大会が終わった。全力を出し切ったいいゲームだった。

悔いが残るとすれば、今シーズン最後の大会なので、主力メンバーではない6年生ひとりをベンチ入りさせたが、ペナルティが多かったこともあり、1シフト、わずか1~2分程度しか出場させてあげられなかったこと。彼は中学生になればホッケーを辞めて別のスポーツをすることになっている。まさに最後の試合だった。試合後、そんな彼に声をかけたところ、彼は「(自分が試合に出られなかったことよりも)チームが勝つことがいちばん。勝ちたかった。」と応えた。

選手の思いに応えられず、情けなくて、悔しい思いがこみ上げてきた。