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第28回OHK杯

2019年4月13日~14日、香川県三木町のトレスタ白山にて『第28回OHK杯争奪小学生アイスホッケー選手権大会』が開催されました。

今回で28回目を迎える歴史のある大会。この大会は、開催は新年度ですが、参加資格が申し込み時点で小学4年生以下(U10)となっているため、2018-2019シーズン最後の大会となります。今年は12チームが参加。これまで4連覇を含め優勝は6回ありますが、2010年の第19回大会以降優勝はなく、昨年と一昨年と2年連続で準優勝。10日前に同じカテゴリーのアトム杯で優勝しているため、「今年こそは!」と意気込んで参戦しました。

1回戦はシード。2回戦の対戦相手は岡山ブルーインズ。

第1ピリオド、2:05 キャプテンのDF#6が幸先よく先制するも、4:44に同点に追いつかれる。しかし、5:20パワープレイのチャンスに高学年の主力チームの第2セットで活躍中の#24と#74のホットラインで勝ち越し。開始早々試合は動いているが、全体に体の動きは良くない。1ピリ終了間際の14:25にDF#6が得点し3-1で第1ピリオド終了。

第2ピリオドは、GKをサブGK#29に交代。全体的に動きは良くない。試合経験の少ない選手が多いため、高学年の主力チームでプレーするメンバーが中心になって盛り上げて欲しいところだが、21:10に失点し1点差。1点差に迫られて何とか取り返そうと主力メンバーが個人プレーに走ってしまう。キープして苦しくなってからシュートを打つので、ゴールマウスを捉えられない。当然得点も奪えず。3-2で第2ピリオド終了。

第3ピリオド、GKを正GK#39に戻す。岡山ブルーインズの2得点はいずれも#99、ひとりで持ち込まれて決められているため、FWがしっかりバックチェックしてNZでフェンスサイドに追い込んでフリーにさせないこと。FWは一番手のフォアチェックを早く、特にAZではアグレッシブに、ひとりはゴール前を外さない。DZでは深く入りすぎない。トップサークルあたりに位置し、パックと相手DFの両方が目に入るようにすること。DZではハウス内をコンパクトに守ること。DFはパックばかり見てパックに2人が行かないように。必ず1人はゴール前でゴールに背を向けて周りを見ること。チャンスがあればキープして上がってもよいが、苦しくなる前にFWに繋ぐこと。各人がやるべきことをやるよう指示した。ピリオド立ち上がりからパックを支配するものの得点できない。ただし、守りは危なげなく流れは悪くない。39:35に主力CF#24がペナルティ。ここから41:03、43:17と立て続けにペナルティを犯す。1点差の試合終盤のペナルティは致命傷になりかねないところだが、相手の拙攻にも助けられ、何とか守り切って試合終了。

初日はこの1試合のみ。あまり細かいことを言っても寝たら忘れてしまうので(笑)、ゆっくり休んで明日に備えるように伝えた。

準決勝は、島根プレイクジュニアと対戦。これまであまり対戦はないが、前年3位の香川ジュニアを破って勝ち上がってきているので油断はできない。

この試合は、サブGK#29を先発させる。第1ピリオド5:18 パワープレイのチャンスに#24がゴール!#74,#6のWアシスト。12:46には期待の元気女子#72がゴール。しかし14:01に1点を返され2-1で第1ピリオド終了。点差的には接戦だが、パックの支配率も高く、押し気味にゲームを進められている。次の1点を先に取って優位に試合を進められるようにしたい。

第2ピリオド、押しているがなかなか得点が奪えない。20:41 #6が待望の追加点。ここでGKを正GK#39に交代し逃げ切りを図る。23:46には#24と#74のホットラインで得点し、4-1で第2ピリオド終了。

第3ピリオドは試合経験の少ないメンバーのアイスタイムを増やす。37:36に#24と#74のホットラインで5点目。#24はハットトリック、#74は3アシストと大活躍。最後に43:21 試合経験の少ない#1が嬉しい得点。6-1で快勝し、決勝戦に弾みをつけた。

決勝の相手は、3年連続で臨海ジュニアIHC。臨海ジュニアIHCは現在この大会を5連覇中。10日前のアトム杯ではPSSの末、ジェッツが勝利。相手はリベンジに燃えているだろう。『気持ちで負けないように。6連覇阻止!優勝するぞ!』と気合を入れて送り出す。

第1ピリオド、臨海ジュニアIHCは気合い全開。絶対エース#6が攻撃を仕掛けてくる。彼を自由にさせると勝負にならなくなる。スピードに乗る前に止めたいところだが、FWがあっさりと振りきられてAZに侵入される。4:08 #6にひとりで持ち込まれて失点。8:11と11:10にも#6を止められずに失点。あっという間の3失点。#6はアトム杯の時と比べものにならないくらい乗れている。フリーでゴール前を横切られてコースにしっかりとシュートされている。これではGKも対応が難しい。3失点に正GK#39も気落ちしている。残り約3分のところでGKを#29に交代。守り切って0-3で第1ピリオド終了。

第2ピリオドに入っても相手の勢いを止められない。17:25に#6、20:11と21:52に#66に得点され0-6。ここで正GK#39に「行くか?失点しても『次は絶対止めてやる!』と前を向け。ここから全部止めてこい!」と声を掛ける。#39がコクっと頷く。GKコーチからのアドバイスが効いたのか目に力強さが戻っている。ここでいいセーブができれば成長に繋がる。期待して再登板させる。ゲームの展開は変わらず押されている。時折カウンターで攻め上がるがシュートまで持ち込めない。GK#39は第2ピリオド残り約8分をしっかりと守って0-6で第2ピリオド終了。ここまでのシュート数は、臨海18本に対しジェッツ4本。圧倒されているがこのままでは終われない。とにかく1点取ること。1点取れば流れが変わる。それまではしっかり守って、それぞれがやるべきことを最後までやり切るように指示した。

第3ピリオド、選手たちもこのまま負けたくないと思ったのか、プレーに気持ちが感じられる。35:35にキルプレーで#6に得点されたが、気落ちすることなくプレーを続けている。待望の得点は37:56に#24が粘って持ち込んで意地のゴール!残り時間は約7分、1点でも多く返したいところだが、シュートまで持ち込めず、1-7で試合終了。

スキルの高いひとりの選手を止められずに敗戦。小学生の試合ではありがちなことだが、1対1で止められないのであれば、何人かの選手が連携して動いて止めるしかない。連携した動きができるようになるには、ベンチにいる選手全員が動きを理解し、それぞれの役割を果たさなければならないが、小学生4年生以下では難しい。やはり彼のスキルに対応できるようにスキルアップするしかない。これからのシーズンオフは個人のスキルアップを目指した練習が中心になる。意識を高く持って取り組んでもらいたい。

3年連続の準優勝となったが、毎年メンバーが入れ替わる中、好成績を維持できているのは各年代の選手が成長している証拠。

『与えられるものは有限。求めるものは無限。』(平昌五輪 スピードスケート金メダリスト 小平奈緒さんの言葉)さらなる成長を目指して、2019-2020シーズンが始まる。