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第5回ヘルスピアCUP(その1)

2019年7月13日~15日、ヘルスピア倉敷にて『第5回ヘルスピアCUP』が開催されました。

この大会は小学生のみの大会で倉敷ジュニアアイスホッケークラブが主催。今年は、昨年7月に倉敷市に甚大な被害をもたらした「西日本豪雨災害」の復興を願い、参加チーム数を例年の8チームから12チームに増やして開催。韓国からもチームを招待する熱の入れようです。

新チームになって初めての大会であり、現在のチームの実力を知る良い機会です。

1回戦の対戦相手は松山オレンジホーネッツ。

オフシーズンのため、練習は基本スキルの向上に重点を置いている。走り負けしないように指示して第1ピリオド開始。立ち上がり、少し動きが硬く、パックが手に付かない様子。1ピリオド・ロス込み12分のゲーム。もたもたしているとアッという間に終わってしまう。3:53 エースCF#4が先制弾を決めると、ここからゴールラッシュが始まる。第1ピリオド8得点でゲームを決めるとその後も攻め続け、終わってみればシュート数57本、26得点の大勝。被シュート数 ”0” で初戦を飾った。

初日はこの1試合のみ。明日の2回戦は強豪カイザーズジュニア。同じ近畿ブロックのチームだが対戦の機会が少ない相手。緊張感のある良いゲームにしたい。

メインゲームのあと、3年生以下中心のクロスアイスゲームも開催された。当チームからはGK1人とプレイヤー6人が参加。初戦の相手はカイザーズジュニア。パックに全員が集まってしまって、敵も味方も邪魔になる状態(笑)。そんな中、カイザーズジュニアの#99はスキルが高く、混戦から抜け出してシュートを放つ。こちらも時折シュートを放つがゴールを割れず、0-2で終了。初戦終了後、次戦に向けてミーティングで「パックを取りに行くのは2人まで。あとの2人のうち1人は攻められている時は自ゴール前、攻めている時は相手ゴール前、もう1人は真ん中にいること。」を約束事にした。

2戦目の相手は松山オレンジホーネッツ。約束事を守れるか心配したが、全員が意識している様子。パックに行きかけても思い留まることもしばしば。また、コーナーからゴール前へのパスからのシュートといったプレーも飛び出し、2-1で勝利!子供たちの吸収力の高さに驚かされた。

大会2日目、カイザーズジュニアとの対戦。カイザーズジュニアにはスキルの高い選手が数名いる。特にFW#34とDF#72を好きにさせないように、FWが諦めずに走ってプレッシャーをかけ続けること。特にFW#34はハンドリングスキルが高い。パックを奪いに行くと簡単に抜かれる。体を見ながら横に付いて走るだけでいい。1番手が抜かれても、すぐに2番手が距離を詰めれば問題ない。粘り強くプレーすること。また、1ピリオド・ロス込み12分のゲームなので、リードされて追いかける展開になると苦しくなる。先制点が大事。特に第1ピリオドの立ち上がり3分は高い集中力をもってプレーするように指示した。

第1ピリオド、00:12 いきなりパワープレイ(PP)のチャンス。スペシャルセットを送り込む。得点は奪えなかったが、こちらのペースでゲームに入れた。上々の立ち上がり。カイザーズジュニアはやはりFW#34とDF#72がパックをキープして上がってくるが、走って自由にはさせていない。シュートは打たれるが良いポジションからは打たせていない。一方こちらのエースCF#4を中心に展開するが良い形をつくれない。0-0で第1ピリオド終了。内容は良い。ゲームのペースは掴んだ。先制点が欲しいが、まずはピリオドの立ち上がり3分に集中すること。GKを4年生SGK#29に交代。フリーで打たせたいように指示した。

第2ピリオド開始直後、いきなりチャンスが訪れる。A-Zoneに攻め込み、立て続けにゴール前のCF#4にパックが渡り、フリーでシュートを放つもゴールの枠を外してしまう。チャンスを逸し、カイザーズジュニアがカウンターで攻め上がってくる。攻め込まれるが、D-Zoneブルーライン手前でパックがルーズになる。CF#4がこの瞬間を見逃さない。素早くパックを取り加速。ブレイクアウェー、相手GKの動きを見て慎重にシュート!ゴール!13:11先制点!沸き立つベンチ。ハイタッチでCF#4を迎える。押せ押せの展開。追加点を奪って試合を優位に進めたいところ。ゲーム再開のフェイスオフ、攻め込むがパックを奪われ、DFが戻り切れず2on1となり14:27失点。同点に追いつかれる。気落ちしている暇はない。振り出しに戻っただけ。「ここから!」と激を飛ばす。A-Zoneでのファイスオフ、CF#4がパックを奪い素早くシュート!ゴール!15:18勝ち越し弾!失点直後の得点は相手の勢いを止める意味で大きい。先ほどは追加点を狙いにいったところ逆に失点した。ゲームが一気に動き出している。追加点は欲しいが、ここはしっかりプレーを切りながらゲームを落ち着かせたい。「落ち着いて!集中!」と叫ぶ。その後、18:23と22:44にパワープレーのチャンスを迎えるが決めきれず。しかし、相手のペナルティのおかげでゲームを優位に進めることができた。第2ピリオド残り3分を切ったところでGKを正GK#39に交代。約9分間を1点で凌いだSGK#29は4年生。フルリンクで1点を争う緊張感のあるゲームは初体験であったが、しっかりと役割を果たした。ベンチでねぎらう。第2ピリオド残りわずかになったところで、フリーでシュートされたが、正GK#39がきっちりセーブし、2-1で第2ピリオド終了。

第3ピリオド、相手はFW#34が少し高めに位置してパスを通してくることが考えられる。DFは裏を取られないように注意すること。これまでどおりFW#34とDF#72を好きにさせないように、FWが諦めずに走ってプレッシャーをかけ続けること。ロス込み12分、点差によるストップタイムはない。無理せず苦しくなったらボードに強く出してアイシングでも良い。時間をうまく使うように指示した。

予想通り、相手はFW#34とDF#72を中心にギアを上げて攻めてくるが、こちらも指示通り体を見ながら横に付いてよく走っている。シュートは打たれるが良いポジションからは打たせていない。正GK#39は集中力高く、パックが良く見えている様子。7本のシュートをきっちりセーブ。CF#4はゲームの流れをよく理解している。無理やり攻めようとせず、大きくクリアして時間を稼いている。第3ピリオド残り時間1分10秒に相手はGKをベンチに下げ6人攻撃を仕掛けてくるがプレッシャーをかけてパックを繋がせない。逆にパックを奪って無人のゴールにシュートするが入らない。ベンチから「むやみにシュートするな!A-Zone深くに持ち込んでキープしろ!」と叫ぶ。時間が過ぎていく。試合終了!「ナイスゲーム!」選手に声を掛ける。

試合終了後の控室、接戦に勝利し、選手全員が興奮している。明日の準決勝の相手は香川ジュニア。明日も接戦が予想される。今夜はしっかり体を休めて、明日の試合に備えるように指示した。《その2に続く》